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| Q. |
私は無床診療所を開設して5年になります。 |
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診療所の経営も順調にのび、このまま個人事業のままで行こうかどうか迷っていました。 |
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そんな折、今回の医療法の改正で『今後設立する一人医師医療法人は、既存の一人医師医療法人と違って出資額限度法人 |
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となる。』と聞きました。 |
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「出資額限度法人」という名前すら聞いたことがなかったので、どのような法人なのか教えてください。 |
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| A. |
現在の医療法人の数は約4万件ありますが、そのうち社団法人である一人医師医療法人の数は約3万7千件あります。 |
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今回の医療法の改正は医療法人すべてにかかわることですが、その中で大多数を占める一人医師医療法人がどの様な取り
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扱いになるかが非常に注目されてきました。
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医療法人を分類すると、「出資持分のある医療法人」と「出資持分のない医療法人」に大別されます。 |
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「出資持分」とは、法人に組織変更する際に定められている資本金の出資割合のこととご理解頂いて良いかと思いますが、 |
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株式会社と異なり「社団医療法人で持分あり」という場合の「持分」というのは法律上で規定されているものではありません。 |
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これは、個人事業をしていた医療機関が、地域医療への継続的な貢献や資金集積などを目的として法人格を得る場合に当 |
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たって、個人的な資産に対する権利の保護を図ったものです。 |
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したがって、具体的にいえば、個人の資産(一人医師医療法人の場合は資本金に相当する現金)を出資して社団医療法人を |
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設立した場合に、その出資した者(社員といいます)が、医療法人を退社した場合などの理由で社員資格が無くなった際に、出 |
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資持分に応じて財産の払い戻しを請求する権利を認めているものです。 |
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たとえば、資本金1,000万円で一人医師医療法人を設立して5年間経営を続けた結果、医療法人の純資産価額(定められ |
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た計算方法によって、法人の資産価額と負債価額を評価したものです。)が5,000万円になったと仮定した場合、1,000万円 |
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のうち300万円を出資した社員が退社した際には、1,500万円の払い戻しを請求することができる。というものです。(ただし、 |
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ここでは、その際の課税関係については省略します。) |
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これが、今までに設立された一人医師医療法人について当てはまるものです。 |
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これに対し、出資額限度法人とは、「社員の退社時における出資持分払戻請求権や解散時における残余財産分配請求権の |
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及ぶ範囲を払込出資額を限度とすることを定款において明らかにする社団医療法人」のことをいいます。 |
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つまり、上記の例ですと、設立の際に300万円の出資をした社員が退社した場合には、300万円の払い戻しを請求すること |
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ができる。というものです。 |
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よって、出資額限度法人とは、持分に限度がありますが、持分が全く無くなった訳ではありませんので、持分の定めのある社 |
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団医療法人であることに違いはありません。 |
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既存の社団医療法人が、出資額限度法人に移行することは可能ですが、一旦出資額限度法人になった場合には再度、出資 |
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持分に応じて財産の払い戻しを請求することができる社団医療法人に後戻りすることはできません。 |
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出資額限度法人の課税関係を簡単に、概要だけ説明しますと次のようになります。 |
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@ 出資額限度法人への移行時 |
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医療法人および出資者ともに、法人税・所得税・贈与税の課税はありません。 |
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A 出資社員の退社時に出資限度額による払戻しが行われた場合 |
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・ 医療法人には課税はありません。 |
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・ 退社した社員には課税はありません。 |
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・ 残った出資社員には原則として、「みなし贈与税」が課税されます。 |
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B 出資社員に相続が発生した場合 |
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出資社員が死亡した場合には、出資持分は時価で評価され相続税が課税されます。 |
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以上のことから、個人で診療所を経営している先生が、医療法人を設立する場合には、課税関係を長期にわたって検討する |
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必要がある場合も考えられますので、税理士等専門家の意見を充分考慮し、適切な判断をされることが望ましいと思います。 |
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